不確実な時代の先を読む予測力はこれからはAIになりそうだ。
“「専門家の予測精度はチンパンジーのダーツ投げ並みのお粗末さ」という調査結果で注目を浴びた本書の著者テトロックは、一方で実際に卓越した成績をおさめる「超予測者」が存在することも知り、その力の源泉を探るプロジェクトを開始した。その結果見えてきた鉄壁の10カ条とは…政治からビジネスまであらゆる局面で鍵を握る予測スキルの実態と、高い未来予測力の秘密を、米国防総省の情報機関も注目するリサーチプログラムの主催者自らが、行動経済学などを援用して説く。“ウォール・ストリート・ジャーナル”“エコノミスト”“ハーバードビジネスレビュー”がこぞって絶賛し、「人間の意思決定に関する、『ファスト&スロー』以来最良の解説書」とも評される全米ベストセラー。”
不確実な時代は、未来を知りたくなる。
ただ、どんなに優秀な人の予測であっても的中させるのは 非常に難しい。ある研究で、知識層1000人の予測とチンバンジーの ダーツの結果を予測値にしたものを比べたら精度に差がなかったそうだ。
知識のある人は予測力がある。
というのは大筋では間違いがないが、それが期待できるのは 近い未来までである。3年を超える先の予測となると知識層の 判断のブレはチンバンジーのダーツのブレを同じくらいの精度となる。
人は先の未来を予測できない。
そこで、推測する方法としてフェルミ推定などがある。 わからない中からわかる部分に分解して答えを推量する。 GOOGLEが採用試験に利用していると聞いたことがある。
AIの予測力はチンバンジーを超えるといえるのか?
IOTの社会ではビッグデータにあらゆる情報があり、 AIが活躍する。そこに期待されるのは予測力だったりする。
これから社会は、チンパンジーではなくAIが予測結果を導きだす。
AIの予測結果を鵜呑みにするとプライバシー侵害に
人間は予測力も無いが、予測結果の判断にも問題があり。 80:20などの割合が出た場合は、できない確率が20%あることを 認識できないことが多い。
ビックデータの過去の学習から精度の高い予測を利用することになれると、 外れ値がもたらす成果を切り捨てる。人間が本能的にもってしまう偏見が AIが導き出す予測ととってかわる。AIの予測をそのまま受け入れてしまうと 神の信託を科学と考えていた古代の人と意思決定はかわらない。
AIの予測によるプライバシー侵害という未来が予測されるのである。